生活福祉資金貸付制度を活用するには?

更新: 2022/04/02 8:58

贅沢や浪費のためのお金は、自分で稼ぐべきだと思いますが、どうにもならない事情でショートした生活のためのお金は、簡単に借りることができる方が助かります。

とはいえ、消費者金融に頼るのは不安だという人も多いでしょう。
銀行のカードローンなら安心という人も多いですが、これも銀行傘下に入った消費者金融のようなものです。

そして、肥大しすぎたカードローンも、今後は翌日融資などということはできなくなります。

しかし、消費者金融やカードローンを借りる前に検討すべき借入先があります。

それが、「生活福祉資金貸付制度」です。

この制度は、厚生労働省が管轄しています。
各都道府県社会福祉協議会が主体となって実施しており、実際に貸付の窓口になっているのは市町村の社会福祉協議会です。

田舎ですと、身近な役所でお金を借りるということに抵抗がある人もいるかもしれませんが、事業で補助を受けるようなものと考えれば、ちゃんと返すだけ補助金などよりも自治体にかける負担はなきに等しいものです。

個人事業で起業をするときに、補助金を受けることに気後れを感じることはないでしょう。
同じく短期的に資金が足りなくなった時のサポートに気後れを感じる必要はありません。

活用できる補助は最大限に利用しましょう。

生活福祉資金貸付制度の概要

生活福祉資金貸付制度は、都道府県社会福祉協議会が実施する公的融資・支援制度で、居住地の市区町村社会福祉協議会が受付等の実務を担当します。

借り入れを希望する方は、居住地の市区町村社会福祉協議会に問い合わせをしてください。

生活を立て直すための資金などを消費者金融や銀行などから借りることが困難な低収入世帯(市町村民税が非課税となる程度)の方や障害者世帯、高齢者世帯などを対象に融資してくれる制度となっています。

基本的には生活支援のための制度で、他の債務からの借り換えなどの目的には利用できません。また、申し込みをする都道府県に住まいがあることが条件となります。
失業等の理由で住居を失っている場合には「住宅支援給付」を受けて、先に住居を確保する必要があります。

生活福祉資金貸付制度を利用できる世帯

低所得世帯 世帯収入が生活保護法にもとづく生活保護基準額の1.7倍程度の世帯
高齢者世帯 65歳以上の高齢者がいる、世帯収入が生活保護基準額のおおむね2.5倍程度の世帯
障害者世帯 身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている者が属する世帯


生活福祉資金の貸付は、生活保護や失業保険のようにお金がもらえる「給付」ではなく、お金を借りる「貸付」です。
貸付の際には、返済できる見込みがあるかどうかが審査されます。

次のような人は、貸付を受けられない場合があります。

  • 他の貸付制度を利用可能(「金利が低いから生活福祉資金を借りたい」は通用しない)
  • 生活保護や失業給付を受給している
  • すでに払い終わっている経費の支払いに充てるつもりだ
  • 収入がないか、収入があるがかなり低い
  • 多重債務者である
  • 住宅が確保できていない人、住宅の確保が見込めない人

詳しくは、居住地の市区町村社会福祉協議会に問い合わせてください。


生活福祉資金貸付制度で利用できる貸付金の種類


総合支援資金
資金種類 主な資金使用目的 貸付限度額
生活支援費 ・生活再建までの生活費 月20万円以内(2人以上)
月15万円以内(単身)
貸付期間 (12月以内)
住宅入居費 ・敷金、礼金等の賃貸契約を結ぶために必要な経費 40万円以内
一時生活再建費 ・生活を再建するために一時的に必要かつ日常生活費で賄うことが困難である費用 60万円以内

福祉資金
資金種類 主な資金使用目的 貸付限度額
福祉費
 
生業を営むために必要な経費 460万円以内
技能習得に必要な経費及びその期間中の生計を維持するために必要な経費 技能習得する期間が
6月程度 130万円以内
1年程度 220万円以内
2年程度 400万円以内
3年程度 580万円以内
住宅の増改築、補修等及び公営住宅の譲り受けに必要な経費 250万円以内
福祉用具等の購入に必要な経費 150万円以内
障害者用自動車の購入に必要な経費 250万円以内
中国残留邦人等にかかる国民年金保険料の追納に必要な経費 513.6万円以内
負傷又は疾病の療養にかかる必要な経費(健康保険の例による医療の自己負担額のほか、移送経費等、療養に付随して要する経費を含む)及びその療養期間中の生計を維持するために必要な経費 療養期間が1年を超えない時 170万円以内
1年を超え1年6月以内で世帯の自立に必要な時 230万円以内
介護サービス、障害者サービス等を受けるのに必要な経費(介護保険料を含む)及びその期間中の生計を維持するために必要な経費 介護サービスを受ける期間が1年を超えない時 170万円以内
1年を超え1年6月以内で世帯の自立に必要な時 230万円以内
災害を受けたことにより臨時に必要となる経費 150万円以内
冠婚葬祭に必要な経費 50万円以内
住居の移転等、給排水設備等の設置に必要な経費 50万円以内
就職、技能習得等の支度に必要な経費 50万円以内
その他日常生活上一時的に必要な経費 50万円以内
緊急小口資金 緊急かつ一時的に生計の維持が困難となった場合に貸し付ける小額の資金 50万円以内

教育支援資金
資金種類 主な資金使用目的 貸付限度額
教育支援資金 低所得世帯に属する者が高等学校、大学又は高等専門学校に就学するのに必要な経費

月額64,000円以内

※特に必要な場合は、上記上限額の1.5倍まで貸付可能

就学支度費 低所得世帯に属する者が高等学校、大学又は高等専門学校への入学に際し必要な経費 50万円以内

不動産担保型生活資金
資金種類 主な資金使用目的 貸付限度額
不動産担保型生活資金 低所得の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金

土地評価額の70%程度
月額 30万円以内

要保護世帯向け不動産担保型生活資金 要保護の高齢者世帯に対し、一定の居住用不動産を担保として生活資金を貸し付ける資金

居住用不動産の評価額の70%程度
(集合住宅は50%程度)
貸付基本額の範囲内
(生活扶助額の1.5倍以内)

資金の利用目的に応じて、借り入れ出来る資金種類や借り入れ限度額が異なります。


生活福祉資金貸付制度の金利

ほとんどの資金が連帯保証人がいれば無利子になり、福祉資金(緊急小口資金)と教育支援基金(教育支援費、就学支度金)は連帯保証人なしでも無利子で借りることができます。

連帯保証人は、原則として同一都道府県に住んでおり、生計が別であることが求められます。


総合支援資金
資金の種類 金利 返済期間
生活支援費 保証人あり:無利子
保証人なし:年1.5%
10年
住宅入居費 保証人あり:無利子
保証人なし:年1.5%
10年
一時生活再建費 保証人あり:無利子
保証人なし:年1.5%
10年

福祉資金
資金の種類 金利 返済期間
福祉費 保証人あり:無利子
保証人なし:年1.5%
20年
緊急小口資金 無利子 12カ月

教育支援資金
資金の種類 金利 返済期間
教育支援費 無利子 20年
就学支度費 無利子 20年

不動産担保型生活資金
資金の種類 金利 返済期間
不動産担保型
生活資金
年3%または長期プライムレート※のいずれか低い利率 契約終了後3カ月以内
要保護世帯向け
不動産担保型
生活資金
年3%または長期プライムレートのいずれか低い利率 契約終了後3カ月以内

不動産担保型生活資金(不動産担保型生活資金、要保護世帯向け不動産担保型生活資金)は、最大で3%の金利となります。