マイナンバーカードにはどんなメリットがあるのか?

更新: 2022/05/08 16:48

現時点ではマイナンバーのメリットは「行政側」にしかないと考えていいと思います。
しかし、将来的に収入、支出の全てがマイナンバーによってひも付くと、自動的に「税額」が算出できるので、確定申告や年末調整の計算は自動化されるかもしれません。

いずれにしても、すでに住民登録をしている人には全員に発行済みですから、通知カードを受け取っていなくてもマイナンバーの割り当ては完了しています。

デンマークでは国税局が企業や銀行、住宅ローン会社、年金機関などから直接情報を収集し、納税額を自動計算し、ポータルサイトにログインしてその金額を承認するだけで確定申告が終了するそうです。

残念ながら、日本ではまだそこまではできるようにはなっていません。
ということで、個人におけるマイナンバーのメリットはほぼゼロです。
しかし、「マイナンバーカード」にはわずかながらメリットがあります

総務省のマイナンバーカード紹介サイトによると、「個人番号の証明」は当たり前として、「コンビニでの各種証明書取得」「各種行政手続きのオンライン申請」などがメリットとしてあげられています。

最近では、コンビニのマルチコピー機にマイナンバーカードをかざして、パスワードを入力することで、住民票などの書類が取得できるようになってきました。
また、確定申告をオンラインで行う「e-Tax」は、マイナンバーカードのICチップに書き込まれた公的認証電子証明書を使って申告書類を送信できる仕組みです。

もちろん、運転免許証やパスポートと同じように、本人確認証明書にもなります。
しかし、マイナンバーカードの取得や記録には厳密な条件があるので、よくわからない人は不用意にマイナンバーカードを提示しないほうがいいというのが最近の状況です。

マイナンバーカードに搭載されたチップ

マイナンバーカードに搭載した「ICチップ」の活用について。
これはマイナンバーとは全く別の空き領域を使い、各種サービスをマイナンバーカードを使って実現するというものです。

マイナンバーそのものを本人確認の鍵として使うわけではないので、これもまた混乱を引き起こすことが多いのですが、マイナンバーとマイナンバーカードの違いがよく理解されないため、誤解を招いているのが実情です。

最近では総務省がマイナンバーカードを健康保険証の代わりに使うサービスを開始しますから、利用できる局面は増えてくるかもしれません。

マイナンバーカードの裏面をコピーしてはいけない?

 ICチップを搭載し、ハイスペックな個人証明ができることから、このカードを活用させ、マイナンバーカードの普及を狙いたいという行政のもくろみはなんとなく理解できます。

しかしそのカードには、誰もが見ることができる形でマイナンバーが記載されています。

実はこのカード、行政手続き以外でマイナンバー記載の裏面をコピーすることは禁止されています。
身分証明書を取り扱う人全てが、このことを理解しているとはあまり思えませんから、やはりマイナンバーカードを身分証明書として活用し、普段から持ち歩くことはお勧めできません。

マイナンバーカードを作ると、個人番号の部分をマスクしたビニールケースに入れて交付されますが、左下にあるQRコードで個人番号を読み込むことができます。
QRコードはマスクされていませんので、読み取られないように注意してください。

マイナンバーカードは活用される日が来るのか?

いまのところ、マイナンバーが漏えいしたとしても、悪用できるシーンはほとんどありません。
しかし、マイナンバーを鍵として、さまざまな場所にある個人情報が1つに結びついてしまうことが考えられます。
カードを偽造して、本人になりすますと行った利用法は、健康保険証や運転免許証と同じと考えてもいいでしょう。
そのため、やはりマイナンバーはむやみやたらに知られることのないように、厳重に管理すべきです。

現在、このマイナンバーカードを何とかして普及させるため、さまざまな活用方法が検討されています。
しかし、厳重な管理が必要なものだけに、企業もなかなか手を出しにくいようです。
普通自動車免許を持っていない方ですと、身分証明書としても大変便利なものではあるのですが、個人的にはなるべく持ち歩かず、大事に保管すべきものではないかと思っています。
マイナンバーを秘匿する必要がある以上、それが記載されているカードを持ち歩くのはリスクが大きいのではないでしょうか?
カードの有効利用を考えるなら、マイナンバーをカードに記載するのは問題があります。
クレジットカードもカード番号が記載されないカードが発行されている昨今、カード番号を記載しないなどの工夫はされて然るべきでしょう。

わざわざマイナンバーカードの交付を受けようという「物好き」はまだ少数派だと思います。
私自身はe-Taxのために喜々として交付を受けましたが、まだまだ普通の人にはお勧めできないマイナーな「デジタルガジェット」です。

そのe-Taxも、財務省による行政手続コスト削減施策の1つとして、19年からマイナンバーカードなしでも利用できるようになっています。

しかし、電子証明書なしでというのは、問題がありそうですから、そのあたりの手間が出てくるかもしれません。

2021年度文の確定申告からは、QRコードとマイナンバーカードをスマホで読み取って、e-Taxを利用できるようになりました。

活用できるシーンは、少しずつ増えてきているようです。