青色申告に必要な帳簿とクラウド会計

更新: 2022/04/08 17:29

青色で確定申告するまでに準備すること

青色申告でも、10万円控除か、65万円控除かで多少違ってきますが、10万円の控除や白色申告であれば簡易な帳簿でも可能ですが、安定した生計を維持できる収入を確保するなら、青色申告で65万円控除を受けられる程度の利益を確保したいものです。

ここでは、青色申告での65万円控除を受けるために作る帳簿などについて解説します。

まず、必要なことは、

  • 青色申告をしようとする年の3月15日まで(1月16日以後に開業した場合は、開業の日から2か月以内)に「所得税の青色申告承認申請書」を所轄税務署に提出する
  • 発生主義で複式簿記の帳簿を作成する
  • 領収書・請求書・銀行振込の控えなどを保存する

発生主義とは、収入や支出の事実が確定した日付で記帳する方法を指します。
逆に、現金主義とは、現金の収入や支出の日付で記帳する方法です。
青色申告で65万円控除を受けるには、発生主義で帳簿づけをする必要があります。

たとえば、アフィリエイトでは、報酬が発生してから2か月後に支払われることになります。
この場合、報酬が発生した月に売掛金が発生し、入金時に売掛金が清算されることになります。
発生主義の場合には、それぞれを帳簿に記載します。

発生主義で複式簿記の帳簿を作成する

青色申告で65万円控除をうけるには、主要簿と呼ばれる「総勘定元帳」と「仕訳帳」という帳簿を作る必要があります。
これらの帳簿は7年間保存する義務があり、税務調査などの際に提示を求められることがあります。

  • 総勘定元帳とは、複式簿記のすべての取引を勘定科目別にまとめた帳簿のこと
  • 仕訳帳とは、複式簿記のすべての取引を日付順に記録した帳簿のこと

主要簿の他には、補助簿と呼ばれる「現金出納帳」「預金出納帳」「売掛帳」などがあります。
補助簿は、主要簿の内容をおぎなう帳簿です。
事業内容や取引方法によって、使用する補助簿は異なります。

これらの帳簿を手書きで作成するには、まず「仕訳帳」に記入し、その内容をもとに「総勘定元帳」に転記し、必要に応じて補助簿に記入します。
年度末に決算として、「総勘定元帳」の記録をもとに「損益計算書」と「貸借対照表」を作成するという作業になります。

表計算ソフトなどで自作することも可能ですが、現在は自動で仕分けでき、場合によっては銀行の取引記録をもとに記帳まで自動でやってくれるオンライン会計ソフトがあるので、そういったサービスを利用するほうが簡単です。

オンライン会計ソフトを使えば、仕訳フォームに入力していくだけで「仕訳帳」と「総勘定元帳」は自動的に作成されます。
また、自動連携機能などを使うと「預金出納帳」は、自動的に記録されますし、レシート撮影機能などで支出も簡単に記録できます。

こうして「仕訳帳」と「総勘定元帳」が自動で出来上がると、決算時に「損益計算書」と「貸借対照表」なども自動で計算して作成されます。
家事按分などもあらかじめ設定しておけば、自動計算して決算書などに反映されます。

これらの帳簿と決算書が完成したら、PDF出力やプリントアウトなどでいつでも参照できるようにして保管してください。
帳簿や決算関係の書類は、7年間保存しておく義務があります。

青色申告をする際に税務署に提出するのは「損益計算書」と「貸借対照表」です。
オンライン会計のサービスでは、これらの書類を入力したデータをもとに、決算書類もほぼ自動で作成してくれるので、使わない手はありません。

老舗ソフトの弥生会計オンラインやMFクラウド確定申告やFreeeなどのクラウド会計サービスなどは、PC、Mac、Tablet など使用する機材に依存しないのでオススメです。

領収書・請求書・銀行振込の控えなどをとっておく

作成した帳簿やその根拠となる領収書などは7年間保存しておく義務があります。
事業に関係した銀行通帳や決算関係の書類なども、7年間保管しておきましょう。

個人事業の場合は、事業主個人の口座と事業用の口座をひとつにしていても問題はありませんが、記帳の時に分類作業が発生しますから、分けておいたほうが楽になります。

こまめに帳簿づけをしていれば、青色申告に必要なデータは自動的に出来上がります。
記帳を忘れて、申告漏れなどが起きないようにできるだけ報酬や支払いが発生したときにすぐ入力する癖をつけておきましょう。

個人事業では、1月1日に事業年度が始まり、12月31日で終わりと決まっています。
そして、翌年の2月中旬~3月中旬が確定申告の受付期間になりますから、期限までに申告書を提出しましょう。
提出が遅れると、期限後申告として税額が加算される等のペナルティを受けることがあります。

オンライン会計ソフトは、e-Taxと連携して、申告書の作成から提出までオンラインで行える機能を持つようになってきています。

e-Taxで申告すると手続きの処理も早くなるので、申告に取られる時間が少なくなります。
マイナンバーの個人カードに公的認証の証明書を取得しておくと、今後マイナンバーの活用が広がってきた場合にも活用できるでしょう。

個人事業では、年度末から1ヶ月半〜2ヶ月程度の猶予があるので、提出が遅れないようにしっかりと準備しておきましょう。

もちろん、帳簿の作成と決算データの計算ができれば、国税庁の確定申告コーナーを使うと、会計ソフトを使わなくても青色申告が可能です。

しかし、帳簿の作成は必要ですから、慣れないうちは会計ソフトのお世話になる方が楽ですね。
国税庁サイトの「確定申告書等作成コーナー」で青色申告する手順は?